成年後見と家族信託の比較
当事務所での無料相談にて「成年後見と家族信託のどちらで対策をすればよいか?」というご質問をよくいただきます。
ここでは、成年後見と家族信託の違いを徹底比較したいと思います。
様々な角度から比較しますので、ご自身のケースに当てはめ、どちらが良いか比較してみてください。
また、当事務所では、生前対策に関する初回無料相談実施していますので、ご不明点があれば是非ご参加ください。
目次
まずは制度の期間から比較します。
成年後見制度では、効果が有効である期間は、後見開始から本人が死亡するまでの期間になります。対して家族信託では、開始も終わりも自由に設定することができます。
これは、本人の死後、財産を子どもに託し、その後孫に渡るようにすることができるということです。
予め財産をいつ誰に継承させるのかを決めておくことで、相続トラブルを防ぐことなどできます。
続いて財産の運用について比較します。
成年後見では、財産は本人のためだけに使うことができます。その為、財産の運用や財産の生前贈与はできません。
家族信託では、財産を託された人の権限の範囲内であれば運用や処分を行うことができます。
土地の活用や空き家対策として本人が施設に入所した際には家を売却したいという場合には家族信託でなければ難しいので注意が必要です。
続いてどちらが財産を守れるか比較します。
成年後見も家族信託も財産を守る為の制度ですが、それぞれでどの程度財産を守れるか異なる点があります。
例えば、近年ニュース等で目にする高齢者をターゲットとしたオレオレ詐欺や訪問販売で不要な商品の押し売りをされてしまった場合についてどうなってしまうのか比較します。
成年後見では本人が契約した場合であっても、財産を守る人が契約を取り消すことができるので財産を守ることができます。
家族信託では、そもそも財産を本人ではなく財産を守る人の手元で管理されるため、その人がしっかりと管理することで財産を守ることができます。
このようにどちらも財産を守ることが出来ますが、悪質な詐欺の場合、成年後見制度を利用していても一度お金を支払ってしまうと、返金に応じようとしないといったことが起こる可能性があります。その場合裁判や泣き寝入りすることにもなりかねません。
続いて費用の比較をいたします。
成年後見制度では、平均的に基本報酬の2万円/月と財産額に応じて更に、3~6万円/月かかり、10年間利用した場合240万円~720万円の費用がかかります。
家族信託は財産額に応じて報酬が変わることが多く、目安は財産額の1%になります。
仮に財産額が5,000万円であると50万円程の費用が発生する計算になります。
最後に
成年後見制度と家族信託を比較しましたが、いかがでしたでしょうか?
財産を自由に動かしたいという方や、合計の費用を安くしたいという方は家族信託、初期費用をとにかく安くしたいという方は成年後見が適していることが多いです。
まだ分からないことがあるという方や、自分のケースではどちらが良いのか詳しく知りたいという方は是非無料相談や、無料勉強会をご利用ください。
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